Artist:小谷元彦
小谷元彦展「SP2 “New Born”」
今回「New Born」で発表する新作は、小谷元彦3年ぶりの彫刻の新作です。
様々なメディアを駆使して作品制作をしてきた小谷が、原点に立ち戻り再開させると言う、「彫刻家」小谷元彦の彫刻シリーズの最初の発表です。
胡粉の白に彩られ湿気を帯びたテクスチュアに仕上げられた「骨」のような作品は、様々なムーブメントのフォルムを複雑に構成することで造形されています。彫刻史を参照し、未来派ボッチョーニらの作品へ、現代の彫刻家としての小谷元彦のひとつの回答として制作されているこのシリーズは、一見非常に禁欲的な様子を称えていますが、作品の手の届かない奥の奥ム現代の技術を持ってしか制作できない領域ムまで、細密に施されています。立体文様ともいえるような奥行きのある空間は、圧巻です。
小谷元彦は、研究と実験を繰り返し、完成に至った今回の作品シリーズを皮切りに、今後しばらく立体作品を数シリーズ発表し続ける予定です。