Previous Exhibition.gif

Artist:

松井えり菜展「ワンタッチ・タイムマシーーン!」

Erina MATSUI

Erina MATSUI

 

 

 

日本では約2年半ぶりとなる今回の展覧会では、東京藝術大学大学院修了制作展で発表した襖絵「MEKARA UROKO de MEDETAI!」を始めとした新作のオイルペインティング数点、“だるま落とし”や“ベビーメリー”を模したおもちゃのような小立体、2007年から世界中で継続して行っているパフォーマンス「どこへでもいけます」の記録写真の発表など、松井の活動の全容を盛り込んだ一大スペクタクルと言っても過言ではない程の空間を展開致します。

松井の作品はショッキングなほど歪んだ表情や画面にちりばめられた数々のキャラクター、写実的に描かれた「宇宙」や「海」といった背景のきらめきによって私たちを魅了し、子供のような伸びやかな想像の世界で観るものを一瞬にしてタイムトリップさせます。さらに、大きく開かれた口の中に垣間見える宇宙や、敢えて細密に描かれた鼻水、産毛などをつぶさに見つめて行くことで、私たちは松井の世界へと引きずりこまれてしまうのです。

松井は自己と他者、あるいは自己内での対話が生まれ育って行くことに魅力を感じており、作品に“おかしな表情”や“ポピュラーなキャラクター”を多用して鑑賞者を刺激することで、その場にコミュニケーションが生まれることを重要だと考えています。彼女が描く自身の顔は、「変顔(へんがお)」と呼ばれる若者の流行を背景にしており、滑稽な表情が引き起こす笑いは、毒気のない明るい笑いです。整然と整った側面でなく、醜い一面を触媒に生まれる開放的な関係性というものは、他者との関わりが表面的になりがちな「閉じた社会」と言われる現代において、誰もが持つ根源的希求の現れなのかもしれません。天真爛漫な純粋さに溢れた彼女の自画像は、鑑賞者だけでなく彼らを取り巻く社会までをも巻き込み、絵画史の中だけに留まりがちな模索を超然と飛び越えて私たちを新たな世界へと導きます。

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI

 

 

 

Erina MATSUI